制度・サービス
当院にご通院いただいた場合に受けることのできる各種支援制度やサービスをご紹介いたします。
経済的な負担を軽くすることで、安心して十分な治療が受けられる環境を整えることにつながります。
お気軽にご相談ください。
傷病手当
病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
傷病手当金意見書:1通 ¥1,000
(保険、自立支援医療適用可)
支給条件
- 業務外の事由による病気やけがの療養のための休養であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
一日につき、標準報酬日額の3分の2が保険者から支給されます。
支給される期間は、令和4年1月1日より、支給を開始した日から通算して1年6ヵ月に変わりました。
ただし、支給を開始した日が令和2年7月1日以前の場合には、これまでどおり支給を開始した日から最長1年6ヵ月です。
申請窓口はご加入されている健康保険組合です。
参考・引用
自立支援医療(精神通院医療)
自立支援医療(精神通院医療)とは、心身の障害に対する医療費の自己負担を軽減する公的な制度です。
精神疾患の治療は長期におよぶこともまれではなく、その間にかかる医療費について経済的にも精神的にも不安を抱える人は多いのではないでしょうか。自立支援医療(精神通院医療)はそういった負担を軽くし、少しでも治療に専念できるようにしてくれます。
なお職場などに連絡が行くこともないため、安心して利用することができます。
自立支援医療診断書:1通 ¥5,500
(保険、自立支援医療適用不可)
都道府県や指定都市が実施主体として運用されています。
この制度は指定の医療機関・薬局のみで利用可能なものですが医療費の自己負担額が通常の3割から1割に軽減されます。診察・検査・薬剤などが対象となります。
所得区分に応じて上限額が設定されます。
所得区分 | 所得の条件 | 負担上限月額 | 重度かつ継続に該当 |
---|---|---|---|
生活保護 | 生活保護を受給している世帯 又は支援給付世帯 |
負担上限月額0円 | 重度かつ継続に該当0円 |
低所得1 | 区市町村民税非課税世帯 本人収入80万円以下の方 (公的年金収入等含む) |
負担上限月額2,500円 | 重度かつ継続に該当2,500円 |
低所得2 | 区市町村民税非課税世帯 本人収入80万円超える方 (公的年金収入等含む) |
負担上限月額5,000円 | 重度かつ継続に該当5,000円 |
中間所得層1 | 区市町村民税(所得割)額が 合計33,000円未満の世帯 |
負担上限月額なし | 重度かつ継続に該当5,000円 |
中間所得層2 | 区市町村民税(所得割)額が 合計33,000円~235,000円未満の世帯 |
負担上限月額なし | 重度かつ継続に該当10,000円 |
一定所得以上 | 区市町村民税(所得割)額が 合計235,000円以上の世帯 |
負担上限月額対象外 | 重度かつ継続に該当20,000円 |
申請窓口はお住まいの市区町村役所です。(自治体により異なる場合があります)
1年毎に更新手続きが必要になります。(診断書の提出は2年毎)
自立支援制度をご利用の方は保険証が変更したときは、役所での変更手続きが必要となります。
参考・引用
精神障害者保健福祉手帳
精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するものです。精神障害者の自立と社会参加の促進を図るため、手帳を持っている方々には、様々な支援策が講じられています。
初診日から6ヶ月以上経過した時点で申請することができる手帳です。
精神障害者保健福祉手帳診断書:1通 ¥8,800
(保険、自立支援医療適用不可)
対象となる方
何らかの精神障害(てんかん、発達障害などを含みます)により、長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある方を対象としています。 対象となるのは全ての精神障害で、次のようなものが含まれます。
- 統合失調症
- うつ病、双極性障害などの気分障害
- てんかん
- 薬物依存症
- 高次脳機能障害
- 発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害等)
- そのほかの精神疾患(ストレス関連障害等)
※ただし、知的障害があり、上記の精神障害がない方については、療育手帳制度があるため、手帳の対象とはなりません。(発達障害と知的障害を両方有する場合は、両方の手帳を受けることができます。)
精神障害者保健福祉手帳の等級は、1級から3級まであります。
1級 | 精神障害であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの |
---|---|
本人の力だけでは生活することが困難で常にだれかの援助を必要とする程度 | |
2級 | 精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの |
日常生活を送るうえで、必ずしも援助が必要というわけではないものの、適切な行動をとりにくかったり助言を必要とする程度 | |
3級 | 精神障害であって、日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの |
日常生活を送ったり、対人関係を築くことなどについて、基本的には問題なくできるものの、他の人の援助や助言が必要になることがある程度 |
受けられるサービス
精神障害者保健福祉手帳を持っていると、次のようなサービスが受けられます。
全国一律に行われているサービス
- 公共料金等の割引
- NHK受信料の減免
- 税金の控除・減免
- 所得税、住民税の控除
- 相続税の控除
- 自動車税・自動車取得税の軽減(手帳1級の方)
その他
- 生活福祉資金の貸付
- 手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウント障害者職場適応訓練の実施
- 自動車税・自動車取得税の軽減(手帳1級の方)
その他地域・事業者によって行われていることがあるサービスがあります。
申請窓口はお住まいの市区町村役所です。
(自治体により異なる場合があります。2年毎の更新が必要になります。)
参考・引用
障害年金
障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。
病気によって仕事や日常生活の維持が困難になったときに、申請することができます。
初診日から1年6ヶ月が経過した時点で申請が可能になりますが、傷病名やご本人の年金納付の要件、障害の状態など様々な条件があります。
申請窓口は初診日に加入していた年金によって、年金事務所・国民年金課・共済組合と異なります。
障害年金診断書:1通 ¥11,000
(保険、自立支援医療適用不可)
障害年金には「障害基礎年金」「障害厚生年金」があり、病気やけがで初めて医師の診療を受けたときに国民年金に加入していた場合(年金制度に加入している方、年金制度に加入していない20歳前の方・60歳以上65歳未満の方)は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合(会社などに勤め、厚生年金保険や共済組合に加入している方)は「障害厚生年金」が請求できます。
どちらの条件も満たしている方は合わせて受け取ることができます。
なお、障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害が残ったときは、障害手当金(一時金)を受け取ることができる制度があります。
また、障害年金を受け取るには、年金の納付状況などの条件が設けられています。
障害基礎年金について
国民年金に加入している間、または20歳前(年金制度に加入していない期間)、もしくは60歳以上65歳未満(年金制度に加入していない期間で日本に住んでいる間)に、初診日(障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日)のある病気やけがで、法令により定められた障害等級表(1級・2級)による障害の状態にあるときは障害基礎年金が支給されます。
障害基礎年金を受けるためには、初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていること(保険料納付要件)が必要です。ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。
- 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
障害厚生年金について
厚生年金に加入している間に初診日のある病気やけがで障害基礎年金の1級または2級に該当する障害の状態になったときは、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。
また、障害の状態が2級に該当しない軽い程度の障害のときは3級の障害厚生年金が支給されます。
なお、初診日から5年以内に病気やけがが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残ったときには障害手当金(一時金)が支給されます。
障害厚生年金・障害手当金を受けるためには、初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていること(保険料納付要件)が必要です。
- 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
ほとんどの傷病が対象
障害年金の対象は、事故で障害を負った人や生まれつき障害がある人ばかりではありません。
「うつ病」「双極性障害」「統合失調症」などの精神疾患や発達障害、「がん」「難病」「糖尿病」といった“障害”という言葉と結びつきにくい病気も含め、ほとんどの病気やケガが障害年金の対象です。